サービス管理責任者とは？役割・仕事内容・必要な資格をわかりやすく解説

サービス管理責任者は、近年、障害福祉の需要が高まる中で、ますます重要になっています。

しかし、実際には「どんな仕事をしているの？」「どんな資格が必要なの？」と、名前は知っていても詳しくは知られていない職種でもあります。

本コラムでは、サービス管理責任者の役割や資格要件などをわかりやすく解説していきます。

サービス管理責任者とは（基本概要）

サービス管理責任者（通称：サビ管）とは、障害者総合支援法にもとづき、障害福祉サービス事業所に配置が義務づけられている専門職です。

サービス管理責任者は以下の役割を担っています。

①サービス提供プロセス全体の管理・責任

利用者のアセスメント、個別支援計画の作成、定期的なモニタリングや評価など、一連の支援プロセスの責任を総合的に担います。

利用者が安心してサービスを受けられるよう、支援内容を適切に設計し、計画どおり実施されているかを管理・調整する重要な役割です。

②他のサービス提供職員に対する指導的役割

現場で支援を行う職員に対し、専門的な観点から助言・指導を行い、支援の質を高めます。

サービス管理責任者になるために必要な経験・要件

サービス管理責任者（サビ管）として配置されるためには、資格は不要ですが、一定の実務経験と研修の修了が求められます。

以下の要件を満たす必要があります。

①実務経験

障害者の保健・医療・福祉・就労・教育の分野における、直接支援・相談支援などの業務に3〜8年以上従事していることが求められます。

• 国家資格[※]あり(相談または直接支援業務)：3年以上
• 相談支援業務：5年以上
• 社会福祉主事任用資格等を有しての直接支援業務：5年以上
• 直接支援業務：8年以上

※国家資格は以下の通り。

【医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士（管理栄養士を含む）、精神保健福祉士】

②必要な研修の修了

実務経験に加え、次の研修を修了する必要があります。

・基礎研修

　基礎研修は、実務経験要件をクリアする予定の2年前から受講できます。

内容は、障碍者福祉制度の理解、評価手法、個別支援計画の作成方法など。

・実践研修

基礎研修後に2年の実務経験を経たあとに実践研修が受講できます。

内容は、実践的な計画作成スキルなど。

・更新研修

実践研修を終えた後は、5年に1回更新研修を受講する必要があります。

内容は、最新の制度動向や支援技術のアップデート。

サービス管理責任者の配置基準

サービス管理責任者（サビ管）は、障害福祉サービス事業所ごとに一定の人数を配置することが義務づけられています。

これは、利用者への支援が適切に計画・実施されるよう、事業所内に専門的なマネジメントが機能する体制を整えるためです。

通所・入所系サービスの配置基準

 療養介護、生活介護、自立訓練（機能訓練・生活訓練）、就労移行支援、就労継続支援（A型・B型）などの事業所では、以下のサビ管の配置が求められます。

• 利用者60人以下：1人以上
• 利用者61人以上：40人ごとに1人追加

利用者数が増えるほど計画作成やモニタリングの業務量が増えるため、この基準によって事業所の規模に応じた支援体制を確保できるようになっています。

グループホームの配置基準

 共同生活援助（グループホーム）では、以下のサビ管の配置が求められます。

• 利用者30人以下：1人以上
• 利用者31人以上：30人ごとに1人追加

グループホームは生活面の支援が中心となるため、個別支援の管理や他機関との連携など、利用者の生活全体を見守るサビ管の役割がより重要になります。

まとめ：サービス管理責任者は“支援の質”の要

サービス管理責任者は、利用者一人ひとりの支援を計画・管理し、スタッフ指導や関係機関との連携も行う、事業所にとって欠かせない存在です。

実務経験と研修の修了が必要で、専門性の高いやりがいある職種です。

弊社でもサービス管理責任者の求人を取り扱っています。

興味がある方はぜひお気軽にお問い合わせください。