2024/06/18
退職時のマナー徹底ガイド:円満退職のための7つのステップ
退職は、新たなキャリアのスタートを切るための重要な一歩です。
しかし、この一歩を円満に進めるためには、正しいマナーと配慮が欠かせません。
退職がスムーズに進めば、次のステージに自信を持って進むことができますし、これまで築いてきた人間関係を損なうこともありません。
退職を決意したとき、次に考えるべきはどのように退職を伝えるかです。
職場での最後の日々を穏やかに過ごし、未来のキャリアにもプラスとなるような退職の仕方とは?
この記事では、円満退職を実現するための具体的なマナーや注意点について詳しく解説していきます。
準備ができたら、退職の第一歩を踏み出しましょう。
(目次)
1.早めの報告
2.退職理由の伝え方
3.退職願・退職届の提出
4.引き継ぎの準備
5.感謝の気持ちを伝える
6.社内規則の遵守
7.社外の人々への対応
まとめ
1. 早めの報告! 1~2ヶ月前に伝える理由
退職の意思を固めたら、まず考えるべきは報告のタイミングです。
退職の報告は、少なくとも1〜2ヶ月前に行うのが理想とされています。
早めの報告によって、会社側は後任の採用や引き継ぎの準備をスムーズに進めることができるため、業務の停滞を防ぐことができます。
ギリギリの退職報告は、急な引き継ぎで混乱を招き、結果として同僚や上司に迷惑をかけることになってしまいます。
早めの報告は、円満退職を実現するための重要なポイントです。
2. 退職理由の伝え方!ポジティブな理由で円満退職
退職の意思を伝える際には、どのような理由で退職するのかを説明する必要があります。
ここでは、円満退職を実現するために、ポジティブな表現例と避けるべき表現を具体的に示します。
まず、ポジティブな退職理由の例として以下のような表現が挙げられます。
<ポジティブな表現例>
①新しいチャレンジを求めて: 「自分のスキルをさらに磨くため、新たな環境で挑戦したいと考えています。」
②キャリアアップのため: 「これまでの経験を活かし、次のステップとして新しい役職に挑戦したいと思っています。」
③自己成長の機会を求めて: 「自己成長のために、より専門性の高い分野で経験を積みたいと考えました。」
④ライフスタイルの変化に伴い: 「家族の事情により、ライフスタイルを見直す必要がありました。」
⇒これらの表現は、前向きな理由を伝えることで、現在の職場に対する感謝の気持ちも示すことができます。
一方で、避けるべきネガティブな表現例もいくつかあります。
<避けるべき表現例>
①給与に対する不満: 「給料が低いので辞めます。」
②人間関係の問題: 「上司や同僚との関係がうまくいかないので辞めます。」
③会社への批判: 「会社の方針に納得できないので辞めます。」
④職場環境の不満: 「仕事がつまらないので辞めます。」
⇒このような表現は、職場の雰囲気を悪化させる可能性があり、円満な退職を妨げることになります。
ネガティブな理由が本音であっても、できるだけ前向きな言葉を選び、建設的な理由を伝えることが大切です。
3. 退職願・退職届の提出
退職の意思を正式に伝えるためには、「退職願」と「退職届」を適切に使い分けることが重要です。
ここでは、退職願と退職届の違いについて解説します。
退職願は、会社に対して退職の意思を伝え、その承認を求める文書です。
これはあくまで「願い」であり、会社の承認が必要となります。
一方、退職届は、退職の意思を正式に通知する文書で、会社側の承認を前提とせず、一方的に退職の意思を表明するものです。
・退職願: 退職の意思を示し、承認を求める文書。
・退職届: 退職の意思を正式に通知する文書、承認は不要。
事前に直属の上司と面談して退職の意思を伝えた場合は、相談のうえで退職日が決定します。
その際に、退職届を作成します。
一般的には、退職希望日の1ヵ月前までに退職届を提出することが就業規則に明記されていることが多いようです。
作成した退職届は基本的に直属の上司に手渡しで提出します。
その書類が最終的に退職の承認権限者の手に渡り、受理されたら、正式に退職が承諾されたことになります。
4. 引き継ぎの準備:引き継ぎ資料の作り方
退職する際に最も重要なステップの一つが、後任者への引き継ぎです。
スムーズな引き継ぎを行うことで、チームや業務に対する影響を最小限に抑え、円満に退職することができます。
ここでは、完璧な引き継ぎ資料の作り方について、具体的な実例やチェックリストを交えて紹介します。
<引き継ぎ資料の作成ポイント>
①業務の全体像を把握
まず、自分が担当している業務の全体像を把握し、それを簡潔にまとめます。
業務フロー図や業務内容の概要を記載することで、後任者が全体像を理解しやすくなります。
②具体的な業務内容の詳細
日常的な業務、定期的なタスク、プロジェクトごとの詳細を具体的に記載します。
各業務の手順や注意点、使用するツールや資料も含めましょう。
③関係者リスト
業務に関連する社内外の関係者リストを作成します。
連絡先や役割、重要なコミュニケーションポイントを記載しておくと便利です。
④参考資料やマニュアル
業務遂行に必要な参考資料やマニュアルを添付します。
特に重要な資料は、リンクを貼ったり、ファイルとして添付したりすると良いでしょう。
⑤トラブルシューティングガイド
過去に発生した問題とその対処方法を記録したトラブルシューティングガイドを作成します。
これにより、後任者が同様の問題に直面した際に迅速に対応できます。
これらに沿って資料を作成し、後任者が安心して業務を引き継げる環境を整えましょう。
5. 感謝の気持ちを伝える
退職する際に、これまでお世話になった上司や同僚、取引先に感謝の気持ちを伝えることは非常に大切です。
感謝の言葉を伝えることで、今後も良好な関係を保つことができます。
以下のポイントや注意点を押さえて、感謝の気持ちを効果的に伝えましょう。
<ポイント>
①丁寧な言葉遣い:
相手に敬意を示すために、普段よりも一層丁寧な言葉遣いを心掛けましょう。
「お世話になりました」「ありがとうございます」などの感謝の言葉をしっかりと伝えます。
②相手の目を見て話す:
相手の目を見て話すことで、真剣さと誠実さが伝わります。
アイコンタクトは、相手に対する敬意を示す重要な手段です。
③具体的な感謝のエピソード:
感謝の気持ちを具体的なエピソードや学んだことを交えて伝えることで、感謝の意がより伝わりやすくなります。
「○○プロジェクトでのサポートに感謝しています」など具体的に述べましょう。
④ポジティブな締めくくり:
最後に、相手や会社の今後の発展を祈る言葉で締めくくります。
「今後も貴社のますますのご発展をお祈りしています」といった言葉を添えると良い印象を残せます。
<注意点>
①時間を取ってもらったことに感謝する:
退職の話をするために時間を取ってもらったことにも感謝の意を示しましょう。
「お忙しい中、お時間をいただきありがとうございます」と述べると丁寧です。
②感情的にならない:
感謝の気持ちを伝える際に、感情的になりすぎないように注意します。
冷静で落ち着いたトーンで話すことで、真摯な気持ちがより伝わります。
③ネガティブな話題を避ける:
退職理由がネガティブなものであった場合でも、感謝の場ではその話題を避け、前向きな言葉で話をまとめましょう。
退職の場は感謝を伝える場であることを忘れずに。
④適切な場所とタイミングを選ぶ:
感謝の気持ちを伝える際には、静かで落ち着いた場所とタイミングを選びましょう。
周囲の状況にも配慮し、相手が忙しくない時間帯を選ぶことが大切です。
これらのポイントや注意点を踏まえて、感謝の気持ちを伝えることで、円満な退職が実現し、良好な関係を保つことができます。
6. 社内規則の遵守!社内規則を守るポイント
それぞれの会社には異なる社内規則が存在し、退職手続きもその規則に基づいて行われます。
会社ごとの違いに対処するポイントを紹介します。
<会社ごとの違いに対処するポイント>
①社内規則の確認:
退職手続きを行う前に、会社の社内規則をよく確認しましょう。
退職手続きの詳細や提出書類、手続きの流れなどが規定されています。
②個別の要件への対応:
会社によっては、特定の要件や手続きがある場合があります。
たとえば、特定の役職の場合には上司や人事部への面談が必要など、個別の要件に対応する必要があります。
③手続きの期限:
会社ごとに退職手続きの提出期限が異なる場合があります。
早めに手続きを開始し、期限を守るようにしましょう。
退職手続きは、会社ごとの社内規則に基づいて行われるため、細かなポイントに留意することが重要です。
規則を守りつつ、円滑な退職を目指しましょう。
7. 社外の人々への対応!取引先や顧客への退職報告
取引先や顧客への退職報告は、信頼関係を築いた相手に対する礼儀として非常に重要です。
適切な対応方法や注意点を理解し、円滑な移行を実現しましょう。
<対応方法>
①早めの報告:
退職が決定したら、すぐに取引先や顧客に報告しましょう。
可能な限り早く伝えることで、相手が対応策を立てやすくなります。
②直接のコミュニケーション:
取引先や顧客には、できるだけ直接会って退職を伝えることが望ましいです。
電話やビデオ会議でも構いませんが、顔を合わせることで信頼関係を損なわずに話を進められます。
③感謝の表現:
退職の報告の際には、これまでの取引や支援に感謝の意を表しましょう。
相手との関係性を大切にする姿勢が重要です。
<注意点>
①情報の秘匿:
退職報告の際には、会社の機密情報を漏洩させないように注意しましょう。
取引先や顧客からの信頼を損なわないよう、慎重に対応します。
②円滑な引継ぎ:
退職後も顧客や取引先との関係を維持するために、円滑な引継ぎを心掛けましょう。
後任者とのミーティングや文書の共有など、引継ぎの準備を万全に行います。
③プロフェッショナルな態度:
退職報告では、プロフェッショナルな態度を保つことが重要です。
感情的にならず、冷静に相手との対話を進めましょう。
④新たな連絡先の共有:
退職後も連絡を取り合う場合に備えて、新たな連絡先を取引先や顧客と共有しましょう。
円滑なコミュニケーションのために必要な措置です。
取引先や顧客への退職報告は、ビジネス上のマナーや信頼関係を築くうえで重要なステップです。
丁寧な対応と適切なコミュニケーションを心掛け、円滑な移行を図りましょう。
まとめ
以上、退職時のマナーについて解説してきました。
<円満退職のために知っておきたい7つのポイント>
①早めの報告:
退職を決意したら、早めに上司や人事部に報告しましょう。
長期間の引継ぎを可能にするために、1~2ヶ月前に退職意向を伝えるのが理想的です。
②ポジティブな理由の伝え方:
退職理由はポジティブな表現で伝えることが大切です。
次のキャリアに向けての成長や挑戦を強調し、円満な印象を残しましょう。
③退職願と退職届の提出:
会社の規定に従って、正式な手続きで退職願と退職届を提出します。
提出書類のフォーマットや提出期限を守ることが重要です。
④引き継ぎ資料の作成:
退職前には、担当業務の引継ぎ資料を作成します。
具体的な業務内容や手順を記載し、後任者がスムーズに業務を引き継げるように心掛けます。
⑤感謝の気持ちを伝える:
口頭やメール、手紙などで、上司や同僚、取引先に感謝の気持ちを伝えましょう。
これまでの支援や協力に対する感謝の言葉を述べることで、良好な関係を維持します。
⑥取引先や顧客への退職報告:
早めに取引先や顧客に退職を報告し、円滑な移行を図りましょう。
直接のコミュニケーションを取り、感謝の意を伝えることがポイントです。
⑦社内規則を守る:
退職手続きは会社の社内規則に基づいて行います。
提出書類や手続き方法など、規定に従って円滑に退職を進めましょう。
円満な退職を実現するためには、早めの報告や感謝の気持ちの表現、適切な手続きの実施など、さまざまなポイントに留意する必要があります。
これらのポイントを押さえ、円滑な退職を実現しましょう。
【筆者のプロフィール】
株式会社メディカルフロンティア 専属ライター(管理栄養士)
▼管理栄養士の正社員勤務11年
▼栄養指導3年、調理現場3年、献立作成5年、管理職6年
これまで病院に所属し、主に栄養管理や献立管理を担当してきました。
栄養士コラムは自身の経験も踏まえ、その他、転職や業界情報などみなさんの役に立つ情報発信を行っていきます。
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