2024/11/08
きのことひじきの炊き込みご飯の献立で秋を楽しむ♪
こんにちは♪
今回は、秋の旬のきのこを使った「きのことひじきの炊き込みご飯」を作りました。
きのこの栄養については以前ご紹介したこちらの記事でご確認ください。
今回は一緒に使った食材のひじきについてご紹介したいと思います。
ひじきの栄養素
ひじきに多く含まれている栄養素は食物繊維とカルシウムです。
食物繊維は、腸内環境を整えるために欠かせない成分です。
便秘の予防だけでなく、腸内の善玉菌を増やして
腸内フローラを改善する働きもあります。
また、食物繊維は血糖値の急激な上昇を抑える効果があり、
食後の血糖値のコントロールにも役立ちます。
さらに、血液中のコレステロール値を低下させる作用があり、
生活習慣病の予防にも効果的です。
一方、カルシウムは、骨や歯を強く保つために必要不可欠なミネラルです。
特に成長期の子どもや、骨密度が気になる高齢者には重要な栄養素です。
カルシウムは、骨の健康をサポートするだけでなく、
筋肉の収縮や神経の伝達にも関わっており、
体全体の正常な機能を維持するために必要です。
普段の食事で十分に摂取しておきたい栄養素の一つです。
ひじきは、このように健康をサポートする栄養素を豊富に含んでいるため、
日常的に取り入れたい食材です。
ひじきは鉄が多い?
ひじきは昔から鉄分が豊富な食材として知られていましたが、
現在ではその認識が少し変わっています。
2015年に発表された食品成分表の改訂により、ひじきの鉄分含有量が見直されました。
その理由は、ひじきの製造方法にあります。
以前、ひじきは鉄釜を使用して乾燥されていたため、
その鉄釜から微量の鉄がひじきに移行し、結果的に鉄分が多いとされていました。
しかし、近年では製造にステンレス製の釜が使われることが増え、
この変更によりひじきに含まれる鉄分は以前より少なくなったことが分かったのです。
そのため、現在の食品成分表には
- 「ひじき(鉄釜製)」
- 「ひじき(ステンレス窯製)」
の2種類が記載され、それぞれの鉄分含有量が異なることが明記されています。
この変更は栄養士界隈に大きな衝撃を与えました。
実は私自身も2015年当時、病院で献立作成を担当しており、
貧血の患者さん向けに鉄分をひじきで補っていたため、大きな変化を感じました。
鉄分が大幅に減少したことで、他の食材で鉄分を補うための
献立の見直しに苦労したことを覚えています。
今でも「ひじき=鉄分が豊富」と謳っている情報を目にすることがありますが、
実際には製造方法やひじきの種類によって
含まれる鉄分の量は異なることを理解しておくことが重要です。
ひじきのヒ素について
ひじきは栄養価の高い食材ですが、一方でヒ素の含有について懸念の声もあります。
ヒ素とは、自然に存在する元素で、
短期間で大量に摂取すると健康に害を及ぼすことがあります。
日本においては、食品を通じて摂取したヒ素が原因で
明らかな健康影響が確認されていないため、
現状ではひじきに含まれるヒ素が問題視されているわけではありません。
とはいえ、大量に摂取することは避けるべきなので
適切な頻度と量で摂取することを心がけましょう。
それでも気になる方は、ひじきを水で戻した後に軽く茹でることで、
ヒ素の含有量を減らすことができます。
詳しい調理法については、こちらをご確認ください。
ひじきの栄養素が高いことには変わりはありません。
レシピのご紹介
ひじきがおいしく食べられる、炊き込みご飯のレシピと献立をご紹介します。
<きのことひじきの炊き込みご飯>
材料
- 米・・・2合
- 乾燥ひじき・・・大さじ2
- 油揚げ・・・1枚
- 人参・・・5cm
- きのこ・・・200~300g
- ★顆粒和風だしの素・・・小さじ1.5
- ★しょうゆ・・・大さじ1.5
- ★酒・・・大さじ1
- ★みりん・・・小さじ1
- ★塩・・・小さじ½
- ネギ・・・適量
作り方
- ひじきは水でもどしてざるにあげて水けを切る
- きのこは食べやすい大きさに切る
- 人参は細切りにする。油揚げは縦半分で1cm幅に切る
- 炊飯器に米と★を入れて通常の分量の水を入れる
- ひじき・きのこ・油揚げ・人参を入れて炊く
- 炊き上がったらよく混ぜて器に盛りネギを散らす
献立のご紹介
献立-----------------------------------
*きのことひじきの炊き込みご飯
*鶏肉の竜田揚げ
*いんげんの胡麻和え
*長芋のサラダ
*具だくさん味噌汁
*柿
栄養価---------------------------------
*エネルギー :666kcal
*たんぱく質 :29g
*脂質 :25.6g
*炭水化物 :70.2g
*塩分 :4.5g
---------------------------------------
炊き込みご飯の献立は塩分が高くなりがちなので注意が必要ですね。
レシピや献立が、少しでも参考になればうれしいです。
参考文献
- カルシウム|e-ヘルスネット|厚生労働省
- 食物繊維の必要性と健康|e-ヘルスネット|厚生労働省
- 藻類/ひじき/ほしひじき/ステンレス釜/乾|食品成分データーベース
- 藻類/ひじき/ほしひじき/鉄釜/乾|食品成分データーベース
- 食品中のヒ素に関する基礎情報|農林水産省
- 食品に含まれるヒ素の健康への影響について教えてください。|農林水産省
- より安全に食べるために家庭でできるヒジキの調理法|農林水産省
筆者のプロフィール
株式会社メディカルフロンティア 専属ライター(管理栄養士)
▼管理栄養士の正社員勤務11年
▼栄養指導3年、調理現場3年、献立作成5年、管理職6年
これまで病院に所属し、主に栄養管理や献立管理を担当してきました。
これからは、少しずつですが身近な旬の食材を使った簡単レシピをご紹介していきます♪
コンセプトは、これまで携わってきた健康的な病院や福祉施設の献立をイメージしています。
食材は予算を考慮し、簡単な工程を意識した内容です。
お時間があるときに、ぜひ少しだけ立ち寄ってくださいね♪
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