2024/10/11投稿者:スタッフ

給食委託会社の管理栄養士の仕事内容とは?具体的な業務を解説!

管理栄養士の就職先としても多い、給食委託会社。

 

その仕事内容は、献立作成、アレルギーチェック、

食材発注、衛生管理、そして調理指導など、多岐にわたります。

 

このコラムでは、委託給食における管理栄養士の重要な業務について、

詳しくご紹介します。




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▷▷目次

  1. 献立作成
  2. アレルギーチェック
  3. 食材発注
  4. 衛生管理
  5. 調理指導

 

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献立作成

献立作成は、委託給食の管理栄養士にとって

非常に重要な役割を担っています。

 

まず、栄養基準を満たすことが基本ですが、それだけではなく、

利用者様に喜んでいただけるようにおいしさ目新しさも大切にしています。

 

季節行事に合わせた特別メニューを取り入れ、

バリエーション豊かな献立作成が求められます。

 

さらに、衛生面現場の効率にも配慮した調理工程を設計し、

食材費のコントロールも行います。

 

特に、高齢者や特別なニーズを持つ方々に対しては、

嚥下機能に応じたゼリー食やミキサー食など、

適切な加工形態の食材を使用した献立作成が不可欠です。

 

このように、献立作成はただのメニュー作りではなく、

利用者様の健康と満足を両立させるための重要なプロセスであり、

管理栄養士の専門知識と工夫が活かされる場面です。



アレルギーチェック

アレルギーチェックは、

利用者様の心身に大きな影響を与える可能性があるため、

特に慎重に行う必要がある重要な業務です。

 

まず、利用者様のアレルギー情報を確認し、

提供する献立内容と照らし合わせて該当する食材が

含まれていないかを確認します。

 

もしアレルゲンが含まれている場合は、

代替料理の指示を出し、安全な食事を提供します。

 

利用者様の中には、複数のアレルギーを持っている方もいるため、

臨機応変に対応できる柔軟性が求められます。

 

その際も、料理の品質が落ちないよう

一人ひとりに合った献立作成を心がけることが重要です。

 

また、複雑な指示内容にすると

現場でのミスが発生するリスクがあるため、

調理工程や指示内容をシンプルに保つことも大切です。

 

このように、アレルギーチェックは

安全で美味しい食事を提供するための基本であり、

利用者様の健康を守るための重要なプロセスです。

 

食材発注

食材発注は、食材費に直接影響を与える非常に重要な業務です。

 

発注数が多すぎると無駄が生じ、

逆に少なすぎると食材が不足してしまうため、

適切な数量を見極めることが求められます。

 

そのためには、在庫管理をしっかり行い、

利用予定の献立や必要な食材の量を考慮して、

正確な予測に基づいた発注が必要です。

 

季節やイベントに応じた需要の変動も考慮に入れ、

無駄のない効率的な発注を心がけることで、コスト管理にもつながります。

 

このように、食材発注は単なる買い物ではなく、

経済的な視点と計画性を持った業務であり、

スムーズな給食提供を実現するための基盤となります。



衛生管理

衛生管理は、給食提供において非常に重要な業務です。

 

具体的には、現場の衛生状態の維持、従業員への衛生指導

そして衛生に関する書類の管理などが含まれます。

 

衛生状態が管理されていないと、食中毒のリスクが高まるため、

衛生管理マニュアルに基づいたルール作りや監視、指導が欠かせません。

 

特に、HACCP(ハサップ)という考え方を取り入れることで、

食品の安全性を確保するための効果的な管理が実現できます。

 

これは、危険要因を事前に特定し、予防策を講じることに重点を置いています。

 

また、衛生書類は、自分たちの活動や衛生管理の状況を

証明する重要な証拠となります。

 

そのため、正しい記入方法や記録の管理が必要であり、

定期的に確認することが求められます。

 

このように、衛生管理は安全でおいしい食事を

提供するための基盤であり、

利用者様の健康を守るために不可欠なプロセスです。



調理指導

調理指導は、管理栄養士が献立を実現するために欠かせない重要な業務です。

 

たとえば、アレルギー対応の調理は非常に重要で、

食材を扱う際の細心の注意が求められます。

 

たとえば、アレルギー食材を触った手袋で別の食材を触ると、

アレルギー物質が移ってしまう恐れがあります。

 

これにより、利用者様の健康に重大な影響を与える

可能性があるため、注意が必要です。

 

現場では、限られた時間の中で調理作業が行われるため、

細かな対応を見逃してしまうことがあります。

 

そこで、管理栄養士が日々指導やコミュニケーションを行うことで、

従業員が注意すべきポイントを常に意識できるようにサポートします。

 

このように、調理指導は単なる技術的な指導にとどまらず、

安全でおいしい食事を提供するための基盤を築く重要な役割を果たしています。

 

管理栄養士が現場をリードし、チーム全体で安全管理を徹底することで、

利用者様に安心して食事を楽しんでもらえる環境を整えることができます。

 

まとめ

委託給食の管理栄養士は、献立作成から調理指導まで、

利用者様の健康と安全を守るために重要な役割を担っています。

 

栄養バランスを考慮したおいしい食事を提供するだけでなく、

アレルギー対応や衛生管理にも細心の注意を払う必要があります。

 

参考文献




筆者のプロフィール

株式会社メディカルフロンティア 専属ライター(管理栄養士)

▼管理栄養士の正社員勤務11年

▼栄養指導3年、調理現場3年、献立作成5年、管理職6年

これまで病院に所属し、主に栄養管理や献立管理を担当してきました。

 

栄養士コラムは自身の経験も踏まえ、その他、転職や業界情報などみなさんの役に立つ情報発信を行っていきます。