2024/06/18投稿者:スタッフ

管理栄養士と栄養士の違いとは?資格の特徴と役割を徹底解説!

「管理栄養士」と「栄養士」、この2つの違いをご存知ですか?

どちらも栄養に関する専門家として活躍していますが、その役割や資格には明確な違いがあります。

 

多くの人がこの2つの職種を混同しがちですが、それぞれが異なる専門性を持ち、異なる分野で活動しています。

この記事では、管理栄養士と栄養士の違いについて詳しく解説します。

 

必要な資格、担当する業務内容、就職先の違いなどに焦点を当て、それぞれの役割や特性を明確にお伝えします。

これらの違いを理解することで、栄養士としてのキャリアを築く際に、より明確な目標設定と効果的なスキルアップが図れるでしょう。

 

(目次)

管理栄養士と栄養士の資格の違い

管理栄養士と栄養士の資格取得の方法

管理栄養士と栄養士の業務範囲の違い

管理栄養士と栄養士のキャリア進展や給与の違い

まとめ

 

 

 

管理栄養士と栄養士の違いを簡単にあげると、「資格」と「業務範囲」です。

それぞれについて説明していきます。

 

 

管理栄養士と栄養士の資格の違い

◇管理栄養士

管理栄養士の資格は国家資格であり、厚生労働大臣が発行します。

取得するためには専門的な勉強が必要です。

大学で栄養学に関する指定の養成課程を修了し、国家試験に合格することが求められます。

この試験では、臨床栄養、給食管理、食品衛生などの高度な知識と技術が問われます。

 

 

◇栄養士

栄養士の資格は国家資格であり、都道府県知事が発行します。

この資格を取得するためには、短期大学や専門学校で指定された栄養士養成課程を修了する必要があります。

 

 

⇒栄養士は国家資格ではないと勘違いされることも多いですが、どちらも栄養士法という法律に定められた国家資格です。

 

 

 

管理栄養士と栄養士の資格の取得方法

 

◇管理栄養士

管理栄養士になるには、まず「栄養士の資格を所持していること」が前提となります。

資格取得方法には2つのパターンがあります。

 

1. 大学で管理栄養士養成課程を修了し、直接国家試験を受ける方法です。

(栄養士の資格は、卒業と同時に取得できます)

 

2. まず栄養士の資格を取得し、その後13年以上の実務経験を積んでから国家試験を受ける方法です。

(必要となる実務経験年数は、修業年数によって異なります。)

 

どちらの場合も、最終的に国家試験に合格することで管理栄養士の資格が付与されます。

栄養学、食品学、生化学、臨床栄養など幅広い知識が問われます。

 

管理栄養士試験は難易度がやや高く、毎年多くの受験者(16,000人前後)が挑戦します。

合格率は約5060%前後で、準備には努力が必要です。

 

 

◇栄養士

栄養士になるには、短期大学や専門学校で指定された栄養士養成課程を修了することで取得可能です。

栄養士の養成課程は、24年です。

2年の場合は比較的短期間で資格を取得できる反面、4年の場合はより深い理解と実践的な経験を積むことができます。

※栄養士の資格は、独学だけでは取得できません。

 

 

 

管理栄養士と栄養士の業務範囲の違い

◇管理栄養士

管理栄養士は、病気を患っている方や高齢で食事がとりづらくなっている方、健康な方一人ひとりに合わせて専門的な知識と技術を持って栄養指導や給食管理、栄養管理を行います。

 

◇栄養士

栄養士は、主に健康な方を対象にして栄養指導や給食の運営を行います。

 

 

⇒栄養士の業務は管理栄養士にも行うことができます。

しかし、管理栄養士の仕事には高度な専門知識と技術が必要とされるため、栄養士には行えない業務が存在します。

上に挙げた管理栄養士の業務範囲がそれにあたります。

これらの専門的な業務は、管理栄養士ならではの高度なスキルと知識が求められるため、栄養士では対応が難しい分野です。

 

 

 

 

管理栄養士と栄養士のキャリア進展や給与の違い

仕事をするにあたって、キャリアの違いも気になるポイントですよね。

管理栄養士と栄養士の給与には一般的に差があります。

 

管理栄養士は高度な専門知識と経験が求められ、病院や介護施設での個別の栄養管理や指導を担当するため、平均的に栄養士よりも給与が高い傾向にあります。

さらに、管理栄養士には資格手当が支給されることも多いです。

 

一方、栄養士は主に基本的な栄養指導や食事管理に従事します。

そのため、キャリアの進展には追加の資格取得や経験を積むことが必要です。

 

この違いを踏まえ、自身のキャリアプランを考えることが重要です。

 

 

 

まとめ

管理栄養士と栄養士は、どちらも重要な役割を果たしていますが、資格の取得方法や業務内容、給与面でも違いがあります。

 

◇管理栄養士

資格:厚生労働大臣が発行

業務内容:病気の治療などのサポートができる

給与:資格手当があり栄養士よりも高い傾向がある

 

◇栄養士

資格:都道府県知事が発行

業務内容:健康な人々の食生活をサポート

給与:管理栄養士よりやや低い傾向がある

 

 

どちらの職種も、食事管理や栄養指導を通じて、さまざまな場面で人々の健康増進に貢献しています。

 

2つの資格の違いについて知り、自分の目指すキャリアに役立ててください。

 

 

 

 

筆者のプロフィール

株式会社メディカルフロンティア 専属ライター(管理栄養士)

▼管理栄養士の正社員勤務11年

▼栄養指導3年、調理現場3年、献立作成5年、管理職6年

これまで病院に所属し、主に栄養管理や献立管理を担当してきました。

栄養士コラムは自身の経験も踏まえ、その他、転職や業界情報などみなさんの役に立つ情報発信を行っていきます。