2026/05/08投稿者:スタッフ

管理栄養士必見の令和8年度診療報酬改定のポイントを簡単に解説

令和8年は診療報酬改定の年です。

 

改定内容は、6月1日より施行されます。

 

今回は、その中でも、管理栄養士が関連する部分を抜粋してまとめました。

 

簡潔にご紹介するため、詳しい算定要件や施行基準は省略しています。

 

※別途関係省庁(厚生労働省)のホームページより原文をご確認ください。

 

 

 

目次

1.入院時の食事及び光熱水費の基準の見直し

2.嚥下調整食の特別食加算への追加

3.特別料金を徴収できる食事の見直し

4.地域包括医療病棟入院料リハビリテーション・栄養・口腔連携加算の5.リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算の見直し

6.看護・多職種協働加算の新設

7.経腸栄養管理加算の要件見直し

8.入院栄養管理体制加算の管理栄養士の専従要件の見直し

9.心不全再入院予防継続管理料の新設

10.情報通信機器を用いた外来栄養食事指導料の見直し

11.退院後訪問栄養食事指導料の新設

12.医薬品:栄養保持を目的とした「たん白アミノ酸製剤」の保険給付の見直し

 

1.入院時の食事及び光熱水費の基準の見直し

食材料費や光熱費・水道費の高騰を踏まえ、患者負担の食費が1食あたり40円引き上げられました。

 

【入院時食事療養費(Ⅰ)】

・改定前

 食事療養費:690円

 →患者負担:510円

 →保険給付:180円

 

・令和8年6月1日以降

 食事療養費:730円(+40円)

 →患者負担:550円(+40円)

 →保険給付:180円(変更なし)

 

2.嚥下調整食の特別食加算への追加

これまで特別食加算の対象は、治療食(腎臓食・肝臓食・糖尿食…他)に限られていましたが、新たに嚥下調整食が対象に追加されました。

※加算額は1食あたり76円。

 

3.特別料金を徴収できる食事の見直し

特別メニューを別途調理・提供した場合、医療機関が適切な範囲で料金を設定できるようになりました。

行事食やハラール食など、宗教的配慮を要する食事も対象となります。

 

4.地域包括医療病棟入院料リハビリテーション・栄養・口腔連携加算の見直し

・地域包括医療病棟における、リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算について、従来は80点でしたが、評価が見直され110点へ引き上げられました。

・あわせて、新たに「加算2」(50点)が新設されました。



5.リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算の見直し

・リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算は、従来の120点から150点へと引き上げられました。

・あわせて、新たに「加算2」(90点)が新設されました。

・さらに、地域包括ケア病棟においても、リハビリテーション・栄養・口腔連携加算が新設され、30点が算定可能となりました。

 

6.看護・多職種協働加算の新設

地域の急性期医療を担う医療機関において、看護職員を含む多職種(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、臨床検査技師)が連携し、専門的な指導や診療補助を行う体制を評価する加算が新設されました。

 

・看護・多職種協働加算1:277点

・看護・多職種協働加算2:255点

 

※管理栄養士の業務の例:

入院生活で患者が実際に食事や活動する場面を活用した食事状況の観察、食欲や嗜好の確認、必要栄養量や摂取栄養量の評価、食事変更の提案、食形態の調整、食事に関する相談対応など

7.経腸栄養管理加算の要件見直し

療養病棟入院基本料における経腸栄養管理加算について、対象となる患者の要件が見直されました。

 

・入院前から中心静脈栄養で管理されていた患者は、その期間にかかわらず加算の算定が可能となりました。

・また、経口摂取が困難となった場合に、適切な手続きを経て中心静脈栄養ではなく経腸栄養を選択した場合についても、加算の算定が可能であることが明確化されました。

 

8.入院栄養管理体制加算の管理栄養士の専従要件の見直し

入院栄養管理体制加算について、管理栄養士の専従要件が見直されました。

これにより、専従の常勤管理栄養士は、病棟業務に支障のない範囲において、退院後の患者に対する外来での栄養食事指導を実施できるようになりました。

 

9.心不全再入院予防継続管理料の新設

急性心不全で入院した患者に対し、入院早期から多職種による介入を行い、退院後も地域で連携して必要な治療・管理を継続した場合を評価する加算が新設されました。

・心不全再入院予防継続管理料1: 1,000点

・心不全再入院予防継続管理料2:6回目まで 700点 / 7回目以降 225点

・心不全再入院予防継続管理料3:6回目まで 400点 / 7回目以降 225点

 

10.情報通信機器を用いた外来栄養食事指導料の見直し

外来栄養食事指導料について、2回目以降の指導において、情報通信機器または電話を活用した追加的な指導を行った場合の加算が新設されました(外来栄養食事指導料1:50点、外来栄養食事指導料2:45点)

なお、指導時間に関わらず、必要な指導が行われた場合も算定可能になります。

 

11.退院後訪問栄養食事指導料の新設

退院直後に、入院していた保険医療機関の管理栄養士が訪問栄養指導を実施した場合の加算が新設されました。

退院後訪問栄養食事指導料:530点

 

12.医薬品:栄養保持を目的とした「たん白アミノ酸製剤」の保険給付の見直し

手術後の栄養保持を目的とし、経口投与が可能な「たん白アミノ酸製剤」は、以下の患者に限定して保険適用の対象となりました(理由を処方箋等に記載)。

 

・手術後の患者

・経管により栄養補給を行っている患者

・他の食事では代替できず、医師が必要と判断した患者

 


 

 

以上、令和8年診療報酬改定の管理栄養士が関連する内容でした。

 

詳細については、厚生労働省ホームページをご確認ください。

 

**筆者プロフィール**

株式会社メディカルフロンティア 専属ライター(管理栄養士)
▼管理栄養士の現場経験11年
▼栄養指導3年、調理現場3年、献立作成5年
これまで病院に所属し、主に栄養管理や献立管理を担当してきました。
栄養士コラムは自身の経験も踏まえ、その他、転職や業界情報などみなさんの役に立つ情報発信を行っていきます。